mirai おしごと図鑑 やっぱり制服はかっこいい!!-mirai396-

仕事もプライベートもまるっと楽しむ、「それが私」

思い出される学生時代

 澄んだ秋の空気に響く、発車を告げる笛の音。それは車掌である新川さんの1日の始まりの合図でもあります。長門市出身の新川加奈さんは、高校時代通学で電車を利用していましたが、ある日、友人と一緒に下校した際、急いでいたため、誤って特急に乗車してしまったそう。「その時に、車掌さんに親切な対応をいただいたことがとても心に残りました」と新川さん。高校に求人募集も来ていた事から自然とJR社員を目指すようになったそうです。

お客様にとって安全で快適な時間に

 「車掌」の業務内容は多岐に渡り、お客様を安全に目的地までご案内する他、列車出発・到着時の確認や車内放送、忘れ物対応、事故対応なども行なうそうです。「小さなお客様が乗車された時に笑顔で手を振ってくれたり、お客様から感謝の言葉を言われたりした時はとても嬉しく、やりがいを感じる瞬間です」。と話す新川さんはプライベートでは小学校6年生、4年生の男兄弟の母でもあるのです。

家族は私にとって「一心同体」

 新川さんは泊まり勤務もこなします。家庭との両立は家族の理解あってこそ。なんと旦那さんは列車の運行管理を行う指令員さん!「主人の勤務と私の勤務を調整してもらい、家に必ずどちらかがいるようにしています。子ども達はそれをよく理解していて、家事を自発的に手伝ってくれるので助かります。子ども達と一緒にゲームをしたりする時間は私にとって癒しの時間です」。仕事での事は家族に癒され、家庭での事は仕事で癒され。新川さんにとって、ワークライフバランスが充実しているそうです。

子ども達に夢を与えたい

 「命を守る仕事ということを心に留め、責任感を持って一つひとつの業務をこなしたい。そしていつかの私が出逢った車掌さんのように子ども達に夢を与え、記憶に残る車掌になりたいです」と笑顔で話す新川さんの目線の先には、きっと未来に繋がるレールが遠くまで伸びているのでしょう。

「守りたい」その強い思いに男女は関係ない

実体験と背中を押してくれた先輩の言葉

 「119消防です。火事ですか、救急ですか」。市民からの助けを求めるコールが通信指令室に響く。迅速且つ、正確に必要な情報を通報者から聞き出し1秒でも早く消防車や救急車が現場に向えるように指令を出すのが、久野陽子さんのお仕事です。

 周南市出身の久野さんは学生時代、陸上の三種競技で活躍していました。大学3年生の時、今は上司となった同じ競技の先輩に消防士になることを勧められた久野さん。「今思えば、その一言がきっかけだったのかもしれません。同じ年に私は交通事故に遭い、幸い命に関わる事故ではなかったが足に怪我をしました。かけつけた消防士が処置をしてくれる際に、スカートだったので。女性消防士がいてくれたら」。と感じたそうです。卒業後にもまた別の方にも消防士を勧められ、周南市消防士採用募集を調べると、数週間後に申込が開始するタイミング。「これは、もう運命かもしれない。私は消防士になる!」試験と厳しい学校教育を経て久野さんは消防士になりました。

たくさんの経験を得たい

 当時周南市では女性が現場活動をするのは久野さんが初めてでした。女性だからこその大変さもありましたが、「命を救いたい、様々な経験を積みたい」との強い志を持ち、救急活動、消火活動にあたりました。「市民の方から感謝の言葉を言われた時はとても嬉しいです。その一方で、子どもが関わる事案や、その親からの通報を受けた時は胸が張り裂けそうになりますが、一刻も早く救助に向かわせるよう、冷静に対応します」。と話す久野さんも小学校6年生と4年生のお子さんを持つ母親です。母になり、より女性消防士としての視点が広がり、女性消防士の重要性を感じたそうです。

諦めなかった人にしか見る事のできない景色

 プライベートでは、山登りが趣味の久野さん。大自然の中で澄んだ空気や鳥のさえずり、風に踊る木の葉全てがリフレッシュできるのだとか。「自分の足で登り切った人にしか見られない景色、達成感は他の何にも代えがたい、山登りの魅力です。そういった意味では仕事に通じているものも多いかも知れません」。

消防の仕事や人に触れ、広い視野で将来を考えて欲しい

 「家庭と両立するのは家族や周りの理解、協力は必要不可欠ですが、女性でも活躍できるやりがいのある仕事です。だからこそ多くの方に消防の魅力を伝えたい」。その思いの強さには理由が。全国の消防士の女性比率はなんと約2.9%。警察官や自衛隊よりも圧倒的に少ないのですが、傷病者が女性や子ども、高齢者の場合など、女性隊員の存在が安心感を生むケースは多いといいます。「命を守り、人の役に立ちたい、助けたい」。そんな消防の仕事に興味を持つ人が増えるよう、これからも久野さんは多彩なフィールドで活躍し続けるのでしょう。

今の日常は、子供の頃に思い描いた夢

23歳の白バイ隊員

 明るい青色の制服に白いスカーフ。山口県でこの制服の着用を認められている警察官は40人に満たず、女性はその内4人です。
 「職場は面白い人が多くて、雰囲気もとても楽しいです。皆さん、ツッコミのセンスがすごい! でもやはり、職務中と休憩中とのめりはりはしっかりとしています」
 そう楽しそうに教えてくれるのは、森永奈未巡査。はにかむ笑顔が柔らかでかわいらしい23歳。周南署管内唯一の女性白バイ隊員です。

力が試されるパトロール

 白バイ隊員の主な職務は、道路上での取締まりです。危険な運転をしている車両などを「事故が起こる前に」見つけ、違反を正すことで道路の安全を守ります。
 パトカーでも同様の職務は行われますが、一番大きな違いは、パトカーには2人以上の警察官が乗っているのに対し、白バイ隊員は基本的に1人きりでパトロールをするということ。
 なにが違反だったのか、それによりどのような危険があるのか。取締まりを受けたことで動揺していたり、激高していたりする相手に、自分だけの力で説明し納得してもらわなくてはなりません。そうしたコミュニケーション能力も白バイ隊員として大切な資質のひとつなのです。

理解が交通安全につながる

 森永さんは警察官になって6年目、そのキャリアの半分にあたる3年を白バイ隊員として過ごしてきました。
 子供の頃から白バイに憧れ、「いつか自分も道路の安全を守りたい」と思い続けて高校卒業後に警察学校へ入学。学校を卒業して1年程度で白バイ隊員に抜擢され、子供時代からの夢を叶えました。
 警察官として飛びぬけたキャリアを積んできた森永さんですが、やはりこうした違反者とのコミュニケーションには困る事も多かったといいます。
 「女性だから、と話を聞いてもらいにくい場面もありますし、女性だからこそ話を聞いてもらえていると感じる場面もたくさんあります」
 相手の性格や状態を読み取り、その人その人に合った対応に努めること。そして、きちんと取締まりの根拠が示せるよう、法律について普段からしっかりと勉強をしておくこと。違反について理解し納得してもらい、交通安全に生かしてもらうため、3年目の今でも工夫と勉強の毎日だといいます。

警察で働く『普通の女性』たち

 仕事に真摯で、一本筋の通ったまなざしが印象的な森永さんですが、上司の小林謙一警部補曰く「普通の女の子ですよ」。
 休みの日の過ごし方について尋ねると、「1日中バイクでパトロールをしているので、休みの日は疲れてたくさん寝ちゃうんです。お昼寝をする日もあったりして」とのこと。連休には、警察学校時代から仲良くしている「お姉ちゃん」のような先輩とハウステンボスへ旅行したり、互いの実家に遊びに行ったりもするそうです。
 山口県警には女性警察官が増えています。その1人1人が、森永さんと同じ「普通の女性」。1人の警察官として、白バイ隊員として、自分の背中を見ている後輩たちのことも意識しながら、森永さんは今日も周南の道路を守っています。

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