給食用食材を飲食業者に 徳本商店・期限迫る糸コンニャク300㌔小中学校休校で納品できず

貴重な食材が消費者の口に―周南市土井のコンニャク製造販売、徳本商店(徳本洋平社長)が周南、下松、光市の学校給食用に製造したものの、新型コロナウイルス感染拡大防止のため小中学校の長引く休校で納品できなくなった糸コンニャク300㌔が、周南、周南西両料飲組合を通じて受け取りを希望する飲食業者に無償で提供された。各業者はテイクアウトやデリバリー商品の食材に生かす。
徳本商店は1889年創業の老舗で、徳本社長(40)は5代目。低カロリーの健康食品として根強い需要に支えられ、一般流通用と学校給食用を柱に生産してきた。
学校給食用の糸コンニャクは5㌢に裁断して納品するため、長さが約70㌢の一般流通用に転用はできない。学校給食向けに2月下旬以降に製造した約300㌔の糸コンニャクが賞味期限の3カ月が迫る中、感染症の拡大阻止で3月から続く休校が5月24日まで延長され、同社は300㌔もの糸コンニャクの扱いに困惑していた。
この話を徳本社長から聞いたみなみ銀座の「ほっこりCAFE&ストレッチ」の平井一也社長(40)が「店に必要な分だけでもいただけたら」と4月29日、同店を訪問。
平井社長は来店して初めて学校に納品できない糸コンニャクが300㌔もあることを知り「うちの店だけでこんなに使えない。せっかくの食材なので料飲組合の各店に呼びかけたい」と話し、さっそく両組合の各店に意向を打診し、希望する店舗に必要分を届けた。
まだ賞味期限切れの前なので品質や味に問題はない。平井社長は「糸コンニャクは煮物やパスタ風の明太子など食材としての選択肢が広く、腹持ちのいいヘルシーさも魅力。各店ともこんなにありがたい話はないはず」とうれしそう。
徳本社長も「せっかく製造した食品を廃棄するなんて、作り手として絶対に避けたい。ほっこりCAFEさんを通じて消費者の口に入ることでほっとしている」と喜んでいた。
糸コンニャクは両組合の店舗に提供されるほか、感染症の影響からアルバイトがなくなった徳山大学の学生にも提供した。

糸コンニャクの山の前の平井社長(左)と徳本社長

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