東陽小児童が役者で大活躍 切山歌舞伎保存会45周年公演

寿式三番叟」を演じる児童

下松市切山地区につたわる県指定無形民俗文化財、切山歌舞伎の保存会結成45周年記念公演が16日、スターピアくだまつ大ホールで開かれ、地元の東陽小児童も出演して約800人を魅了した。
切山歌舞伎は江戸時代から263年の歴史がある。保存会(水本哲夫会長)は1974年に結成されて切山八幡宮に設けた常設舞台での奉納公演の上演、小中学生や若手住民への出演指導など次世代への伝承活動を進めてきた。常設舞台は老朽化で昨年解体したため昨年の奉納公演は仮設舞台で開いたが、今後の方向性は保存会内で協議していくという。
記念公演は三菱UFJ信託地域文化財団、エネルギア文化・スポーツ財団の助成や市文化振興財団の共催、新周南新聞社など134社の協賛で実現した。
冒頭、来賓の国井市長は「親から子へ、師匠から弟子へと継承されてきた心と文化を後世に伝えてほしい」と祝辞を述べ、水本会長も「伝統芸能保持者の高齢化で存亡の危機に陥っていた保存会活動も、若手の参加で活性化してきた。さらなる維持、発展に努めていく」と決意を述べた。
第一幕の「寿式三番叟(ことぶきしき・さんばそう)」は東陽小の9人だけで上演。6年は中の太夫を山本桜里杏さん、白太夫を中村茜青さん、黒太夫を藤浦大輝君が演じ、太鼓は福嶋謙五君、笛は近藤健央君、三味線は井上賢人君と田中祐希歩さんが演奏。5年は謡(うたい)の福田杏奈さんと吉野千尋さん。
長らく上演されていなかったが、40年前の古文書から復元して一昨年10月の奉納公演で東陽小児童が披露。今回も小学生とは思えない息の合った見事なせりふと謡、演奏で観客を魅了した。
第二巻の「蝶千鳥曽我物語~二度の敷皮の段」は大人の役者に混じって山本桜里杏さんが「犬坊丸」を演じ、刀を手に「時致(ときむね)、覚悟!」と叫ぶシーンでは大きな拍手が起きていた。
第三幕の「恋女房染分手綱~重の井子別れの段」は東陽小6年の片岡若葉さん、明丸桜子さん、藤本桃子さん、5年の西岡優菜さんも大人の役者と共に出演して名演技を披露。三味線は光市島田人形浄瑠璃保存会の門田早苗さんが演奏した。

名シーンの犬坊丸役の山本さん(右)

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